不眠症は、ふだん風邪などで受診するかかりつけの医師に相談しましょう。
不眠症を専門としてみるのが精神科、神経科ですが、ストレスや心に問題点であると明確な場合はメンタルクリニック、心療内科です。
でも、何より手軽が一番です。今は不眠症をかかえると心療内科に行く人が多いようですが、不眠という辛い症状で身体も心も疲れているのですから普段のかかりつけの医師に相談してみて、明らかにショックな事やストレスでここ一週間ばかし辛くて眠れないといった軽い症状であれば、そこで睡眠導入剤の処方箋をもらえたりします。
ただ、睡眠時無呼吸症候群やいびきとなると睡眠科での受診となります。
睡眠中の事なので自分では把握しきれないまま、お門違いの科を受診してしまうのも時間がもったいないですね。息苦しくて起きる、大いびきで目が覚めるといった場合は
受診では生活パターンや家族の事、仕事、カフェインやアルコールといった嗜好品、生活全般について質問します。たいていは睡眠薬を処方してもらいます。
心と体に余裕ができてから治療に取り組める人が多いのです。慢性的な不眠症の人は薬を飲んだ日からぐっすりと眠れるとは限らないようで、個人差はあるものの治療に長くかかる事もあります。
よくあるのが、睡眠薬に対しての抵抗や恐怖心です。確かに昔の睡眠薬は癖になりやすいという副作用がありましたが、現在使われている睡眠薬は用量をきちんと守って使えば副作用な少なく、とても安全なものになりました。
最も多く処方されているのが「安定剤型の睡眠薬」「睡眠導入薬」で、服用中の副作用や薬をやめた時の副作用を知っておくと、薬と上手に付き合えます。不眠症は病気であって、睡眠は人が生きる上で必要なことです。「眠れない」というのは、
ので、早めの対処をしてください。
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何科で受ければ良いのか分からない
自分が不眠症だと自覚して病院に行きたいと思っても何科にかかれば良いのか分からないという人は少なくないと思います。
不眠症科というものがあれば良いのですがそんな専門的な科を設けた病院はありません。ただ、一つ言えることは自分で科を選択する事が間違っているのです。
不眠症と言っても原因は色々ありますのでその原因を治さなければなりません。それを診断するのは自分では無く医者なのですから診療科は医者に聞けば良いのです。
だから最初は一応不眠症も専門として扱い一般的な病院にも多く設置されている精神科、神経科で相談すれば間違いないと思います。
そこで本当にメンタルの部分からくる不眠なのか、体の不調からくる不眠なのかなどを診断してもらい
ですから、まずしなければならない事は自分の状況をしっかりと説明できるようにしておくことです。
・いつ頃から不眠症になったのか?
・どれくらい寝れないのか?
・自分自身で何が原因だと思うのか?
不眠症の検査
不眠症と言っても、ただ眠りづらい状態というものから、本当に病的な不眠症などいろいろありますが、自分では今の状態がどのようなものか分かりません。
とはいって不眠症であれば放っておくとどんどん悪化したり、他の疾患につながることもあるので注意が必要です。
そこでまず医師に相談し検査をしてもらうことも大切ではないではないでしょうか。
不眠症であったとしても、その原因を突き止めることが改善のためには必要となるため、いろいろな検査をしていくことになります。
特にしっかり原因を探すためには専門機関に検査入院をすることもできますが、自宅検査であっても血液検査、血糖値検査、脈拍、体温、血圧検査などを行います。
その他にも必要があれば、レントゲン、セファログラム(頭部エックス線規格写真)、心電図、呼吸機能検査、鼻孔通気土検査、血液ガス検査、脳波検査、などを行うこともあります。
これらの検査の他にも医師の診断によって必要であれば終夜検査という夜間検査が行われますが、これにもいろいろな種類があるのです。
終夜検査の中でも自宅検査ができるものもあり、自宅で呼吸回数や気流、心拍数、酸素レベルなどをチェックします。
検査入院をすればこれらは専門のスタッフがおこないますが、自宅で行う場合は装置を付け、装置の操作を教えてもらって行います。
また検査入院によって専門施設内で行われる検査にはフルポリソムノグラフィなどがありますが、これは呼吸、心拍数、胎動の他、睡眠中の目がどのように動いているか、悩の活動がいつ活発に行われているのかなど、寝ているときに起こるいろいろな身体機能のチェックを行う検査です。
他にもその人にあった検査をいろいろしていくこともありますが、まずは血液検査や自宅検査である程度で、原因が分かることも多いと言われています。
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カウンセリングでの不眠症の治し方
映画などでアルコール依存性や不眠、うつ症状を抱えた人が淡々と医師と話をするシーンがあります。ハリウッド映画には特に多いでしょうか。あれはカウンセリング治療をしているシーンですね。
あまり日本の映画やドラマでそのシーンを見ることがないのは、薬物療法がメジャーなのと、精神的な問題を抱えた人を描くのはタブー視されているからでしょう。そのシーンを見ないだけで、
治療方法はいくつかあり、薬物療法でも最初はカウンセリングから入ります。普段の就寝時間、寝付き、飲酒の有無や食事、朝と日中の健康状態などを聞き、薬の処方となります。
この場合、大抵は不眠症状が辛いということで来院してくるケースが多いので睡眠薬を処方しても問題がないかどうかのカウンセリングで、ほぼ問診ですね。
カウンセリング治療を行う場合は心理的要因が原因となった不眠症に多いので、不眠症という病気の説明から入り、睡眠を妨害している原因を探ります。
寝る前に何か深く考えてしまうとか、頭から離れない事は無いかなど、不眠症になるメカニズムと要因を学びます。
そして、悩みや不安があればカウンセラーに話し、睡眠への障害となる考えを見直す努力をするよう解決策を話し合います。
よく心療内科や心のガイドラインの看板に「一人で悩まないで」という言葉が書かれています。心理的要因の場合、話す事で取り巻く状況は変わらなくとも
のでカウンセリング治療は非常に有効です。このカウンセリングの段階で気持ちが楽になり、改善するケースもあるのです。
悩みや不安な気持ちに対して何を考えているか、どの考え方が眠れなくさせているのかを自分以外の人と話し、前向きな考え方に導いてくれる手助けをしてもらい、自分一人では気付き得なかったマイナス感情を知り、その考えを払拭する事へ繋がります。
もちろん、その人その人の気質であり簡単に熟睡できるようになるとは限りませんが、眠れないほどの感情は意外と自分の周囲の人間には話しにくいものです。
ですが、心理的要因の場合は簡単に薬物療法するよりもカウンセリング治療を行う方が身体にも今後のためにも必要な事と言えます。
その後はリラックスや良い睡眠を取る方法を学びます。リラックスが大切とは分かっていても不眠を引き起こすくらいなのですから、どんなヒーリング音楽を聴いてもアロマを焚いても急にはリラックスなどできません。
心の問題と折り合いをつけながら、ゆっくりとリラックスできる方法をカウンセラーと話しながら身に付けていきます。
頑固な不眠はカウンセリング治療でも改善は一進一退を繰り返しますが、話す事、聞いてもらう事、その上で学ぶ事を目的とする治療法なので焦らず再発も防止する良い治療方法です。
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不眠症の名医
不眠を治療したいが、そんなときには何科に行ったらいいか分からないという人も多いのではないでしょうか。
大きな総合病院では睡眠科や不眠科という専門医が治療してくれる、睡眠に関する科が設置されているところも増えています。
しかし近くにそのような病院がない場合は内科などではなく、精神科や心療内科がおすすめです。精神科や診療内科のクリニックに診察受けるのもいいでしょう。
そこでできるなら不眠症の名医と言われている医師に診察してもらいたいと思っている人も多いはずです。
しかし脳外科や心臓外科と違い、技術の高さが要求されるというよりは、専門知識を持ち、たくさんの患者を診ている経験の豊富な医師こそ不眠症の名医と言えるのではないでしょうか。
特に精神科クリニックや心療内科クリニックの中でも、特に睡眠トラブルに力を入れているクリニックなどを調べましょう。
そのようなクリニックでは多くの睡眠トラブルを持った患者を診ているため、経験豊富な名医がいるはずです。
チェックすると大学病院の部長先生など名医と言われている医師もたくさんいますが、そのような医師に診てもらうことはなかなか難しいと言われています。
そのため経験豊富で睡眠トラブルに力を入れているクリニックを選ぶことこそ是非おすすめなのです。
不眠症の治療費と保険
不眠症を医療関係で治療する場合、治療費はやはり気になるところではないでしょうか。保険適用であっても3割負担となるので、やはり結構かかると言われているのです。
まず不眠症で診察に訪れると、まず初診料が発生します。初診料は病院によって違いがありますが、約3,000円~5,000円程度かかると言われており、それに薬代がプラスされます。
また不眠症の原因には無呼吸症候群などが関わっていることもあり、その検査料金などもプラスされる場合もあるのです。
そして不眠症は1回の診察で終わる風邪のようなものではなく、長期間にわたって治療や薬投与が必要になります。そのため、やはりその後も約3,000円程度の治療費と薬などの費用が必要となります。
そこで自律支援医療制度を利用すると治療にかかる診察費や治療費、薬代などを特別医療費の1割負担となるのです。
まず医師に相談してみましょう。保険が利いても3割負担ですが、1割負担になるとだいぶ楽になるのではないでしょうか。
ただし生活保護を受けている人に限り治療費は無料です。このようなことから今後のために医療保険に加入したいと思った場合、不眠症の治療中や治療経験がある人は加入できない医療保険もたくさんあるので、加入できるものを選ぶようにしましょう。
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