アロマというとハーブの香り…と思う人が多いのですが、アロマとは芳香のことであり、例え納豆の匂いでも「嗅ぐだけでリラックスして眠くなる」となれば、それは納豆のアロマ効果を脳が感じ取り、リラックスしているのです。
納豆とは少々極端な例ですが、それが家の匂い、はたまた木の香りであっても同じです。
しかし、アロマに適しているのはやはりハーブから抽出された精油や化粧品、ハーブティーなどですね。
アロマ(芳香)とテラピー(治療)がセットになったアロマテラピーという言葉の方がしっくり来るくらいですし、実際にハーブはもともとが薬効や効能を持った植物のことを言います。
不眠を解消するのにアロマを採用するには、よほど落ち着く香りがない限りハーブに頼るのがお勧めです。
で、そのリラックスするハーブといえばラベンダーが代表格ですね。優れたリラックス効果はもちろん、血圧安定、鎮痛効果があります。
不眠の改善となれば症状にもよりますが大抵の場合は神経が高ぶっているので、ラベンダー特有のふんわりと包み込んでくれるような香りで神経を鎮め、すぐに快眠へと繋がらなくとも必ずどこかが効能を拾い、リラックスに慣れる身体を作ってくれます。
ラベンダーは非常にメジャーなハーブですからアロマキャンドル、香り付き枕、ボディ化粧品も多く出ています。
わざわざポットで焚かなくても簡単にアロマテラピー実践できるのが嬉しいところです。
何か心に重い悩みを抱えて不眠気味になる事もあります。特に日本人には多いようで、気に病みやすいのでしょう。
そのような原因で不眠状態になった時にはネロリが良いでしょう。不安や恐れを取り除くハーブで、女性ホルモンの働きを活発にさせる効果もあります。
女性ホルモンというと副交感神経(休みの神経)の働きが弱まると分泌しにくくなるもので、美容にも効果を発揮してくれます。
不安や心配事は交感神経(働きの神経)が主体となって働くので不眠とは非常に相性の良い組み合わせで悪循環へと導きます。
不安や恐れ、心配事は理性では「考えても仕方ない」と知りつつ考えてしまう神経が先走りするものです。そこをネロリの効果で鎮めてみるのも良いでしょう。
強い香りが苦手な人には柑橘系の香りのオレンジスイートがお勧めです。これも強いリラックス効果を誇り、人気のアロマ成分です。
心配事や不安を抱えた心を軽くして、パッと気分転換ができたような気持ちにさせてくれる香りで、鎮痛効果、美容効果もあります。
という気になりながら快眠へと誘導してくれそうです。
他にも不眠解消アロマはたくさんあって、もしも眠れないのならアロマを勉強してみるのもお勧めします。実際試すのも良し、勉強で心地いい疲れを感じて睡眠に変化をもたらす事も期待できます。
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香りで不眠症解消の注意点
香りは直接脳へ伝達され、心と身体に働きかけてくれます。それではラベンダーオイルでも焚いてベッドに入れば眠れそうなものですが、不眠症となるとそうはいきません。
それは不眠症の時の脳の状態が嗅覚をブロックしているのではなく、たとえラベンダーだろうと伝達されても脳は「休もう」と作動してくれないからです。
嗅いだ香りは鼻の中を通り、粘膜からの吸収もしてくれるので血中を循環します。その香りがラベンダーやオレンジスイートなら、体内にリラックス成分が回っているということになります。
不眠症解消にとって大切な事の一つはリラックスで、それはゆっくり過ごす時間ばかりではありません。
眠れないのなら、体だけでも休息をとれるよう工夫することで、眠れないまま朝を迎えたとしても少しは満足感は得られるはずなのです。
リラックスし、眠気を誘う香りを充満させて脳へ伝達されても休息を摂ろうとしない脳は焦りが苦手なのと同時に非常に焦りやすいので、あくまでもアロマテラピーや香りの効果は寝るためではなく眠れる身体作りの一環として採用しなければなりません。
匂いと記憶は結び付きやすいですね。さほど強烈な香りでなくとも、記憶と同時にその時の場所や物の香りも浮かんでくることは多いかと思います。
時として、不眠症症状で苦しむ人は幾つかアロマテラピーを試し、それでも眠れずに終わり、結果的には不眠症解消に採用したハーブや好きだった香りを嗅ぐと、また今夜も眠れないまま明日は辛いのでは?と
眠れない日が続くだけでも充分精神的に疲れているはずなのに、不眠症症状を持つ人はもともと神経過敏な人が多いのです。
香り効果というのは、抜群に効く時もあれば全く効かないこともあります。実はもろい効果かもしれません。
それを裏付けるようにハーブファームやハーブショップの店員さんは勤務中に誰一人として居眠りなんてしていません。「効かなくて良い。緊張が解れる程度で良い」そのくらいの期待で良いでしょう。
そして、リラックス効果のあるものばかりを集めるのもいけません。眠るためではなく香りを楽しむため、気分を変えるためにと様々なタイプの香りを常備すると良いですね。
不眠症とは少し天邪鬼な症状で、どうせ眠れないのだからと高を括ると眠気がきたりするのです。ペパーミントやレモングラスで長く楽しい夜を過ごしてみるのもお勧めします。
不眠症の改善と対策にアロマを使う
不眠症の改善はやはり睡眠薬に頼るのではなく、上手に改善したいものです。
さまざまな原因による不眠がありますが、精神的な部分で安定や安らぎ、神経の鎮静などが不眠には重要となります。
不眠症の改善と対策を考えたときにアロマを上手に使うのも1つの方法ではないでしょうか。
アロマには精神的な安定を促進するものや、自律神経の乱れを改善させるもの、ホルモンバランスを整えるもの、神経の鎮静効果のあるものなどいろいろなタイプがあります。
お風呂に素敵のアロマオイルを垂らして、アロマ風呂にしてゆっくりストレス解消をするとゆっくり眠れるようになるとも言われています。
ストレスからくる睡眠障害の対策ならアロマがおすすめです。
眠りが浅い、睡眠中に何回も起きてしまう、体は疲れているのに寝付きが悪いなどの睡眠障害の人におすすめのアロマのご紹介をしましょう。
一番一般的な不眠改善効果のあるものはラベンダーではないでしょうか。深いリラックス効果、そして安眠効果もあります。
筋肉痛や胃痛、生理痛などのときにも和らげる効果があると言われています。
次にこれも初級者向きの香りですがオレンジ・スイートがおすすめです。かんきつ類の香りが好きな人は多いと思います。気持ちが明るくなりリラックスすることができます。
またカモミール・ローマンは青りんごの香りがします。柑橘系が弱い人はこちらの方がいいかも知れません。
不眠の他にも精神的に落ち込んでいる人にもおすすめです。また緊張感がほぐれる香りの1つとして使われています。
またクラリセージはナッツのようなイメージの香りで、不安や緊張、恐怖などの癒し効果があります。なんでも心配になってしまう人などにはおすすめです。
またネロリは甘さだけでなく苦味のあるビターオレンジの香りがします。甘ったるい匂いが苦手な人には是非おすすめ。ストレス解消効果が高く、不眠にも利用する人が多い香りです。
音楽で不眠症を解消できるのか
音楽と脳は密接なのは誰もが知るところで、例えば歯科医院ではヒーリングミュージックが多いのもそのためで、緊張を緩和する目的であのような音楽をチョイスしているのです。
では、不眠症の人も歯科医院の有線のような音楽を聞けば解消するのでは?とも思いますが、不眠症はとても複雑な症状で、歯の治療への恐怖や不安を解消する音楽でもビクともしない事が多いのです。
もちろん、中にはヒーリングミュージックで眠れるようになった人もいるでしょうが、毎日グッスリという訳にもいかないようです。
ここが不眠症の厄介なところで、仕事を終えて疲れて帰宅し、やっと就寝という時に限って眠気が起きないのです。
歯科医院で痛みに怯えながらも有線のヒーリングミュージックで寝てしまいそうにはなるくせに、眠るべき時に眠れないのです。
ですが、音楽は不眠症であろうと脳に何かしら休息を欲しがるサインを送るので、決してムダではありません。
その音楽、快眠と称した川のせせらぎや小鳥のさえずり、静かな波をバックにした…といった、いかにもなヒーリングでなくても自分に合った音楽、自分がその日に聴いてしっくりくる音楽と共に夜を過ごすことが効果的です。
不眠症、もしくは不眠気味の症状の脳は休息の神経(副交感神経優位)に傾くことをしません。
症状に気がついた頃にはたいていの場合、明日のためにゆっくり休むという態勢に入った時点で目が冴え始めます。眠らなきゃ!と焦りが出るのです。
その時、ヒーリングミュージックが流れていたら何を思うでしょうか?心地良いか、または眠れないのに耳障りか、はたまた「こんな音楽を聴いても眠れないなんて…」そんな風に不安を煽るか、その日その日違いますね。全身にビリビリ痺れが走ることさえあります。
ヒーリング自体は脳には悪いはずは無いのですが、実は不眠症症状を抱えた人にとって眠ろうと煽るような押し付けがましい音楽はさほど必要ではなく、必要なのは音楽のレパートリーなのです。
眠気が起きず「音楽でも聴くか」と、乗り気などしない諦め気味で聴く音楽こそがその日にマッチして眠れたりするし、ラジオから流れる馴染みのない音楽のオンパレードの中、気付いたら寝てた…なんてことも。
音楽と脳は密接なのは確かですが、残念ながら不眠症解消には音楽!とも言い切れません。
でも、眠りたいのに眠れない辛さを感じ、そのままうつらうつらと朝を迎えるよりも何か音を共に過ごす事は、ほんの少しですが焦りを払拭してくれるのです。
不眠症にとって音楽は、眠れる曲を持つのではなく眠れない夜を共に過ごすためには必要というものです。
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不眠症の改善のための音楽
不眠症の改善のために、音楽を上手に使うこともおすすめです。基本的には自分が好きな音楽でリラックスできるものがあれば、それでも良いわけです。
しかし特に睡眠のための音楽もたくさん出まわっています。
人間がリラックスできる音には自然の音があります。例えば小川を流れるせせらぎの音、遠くで鳥がさえずる森の音。さざ波の音などは胎児のときに聞いていた、母体の血流の音と似ているとのこと。
これらの音が人の心や筋肉を緩めてくれます。またいわゆるスピリチュアルミュージックと言われている、精神的な部分に響きやすい音楽も不眠症の改善に効果があります。
しかしこれらはそれぞれ個人差があり、自分にあったものを選ぶことが重要です。
他にもシャーっという睡眠のために研究されたノイズのようなものもあります。また心臓の鼓動をゆっくりさせるため、ゆったりとしたリズムの音楽もおすすめです。
逆に早いリズムのものは交感神経が活性化されるため、体を動かして行動を起こしたくなります。
副交換神経を活性化するためにはゆっくりとしたリズムで、心地良さを感じる音楽を選びましょう。
睡眠音楽としても商品化されているものもあり、さまざまな研究の結果作られているものもあります。
しかしどんなに研究されているものでも、やはり
ということになります。そのため幾つか試してみることも大切になるのではないでしょうか。実際に試してみて自分に合うものはすぐに感じるはずです。