不眠症とは、ただ眠れないだけではないですし、眠くならないから寝ないというものではなく、寝つきが悪い、熟睡できない、何度も目が覚めて寝た気がしない、早朝目が覚めてしまう。その症状が慢性化して生活、仕事にも支障をきたす事です。
倦怠感や意欲、集中力、食欲の低下がみられます。人は一人一人個性を持つように眠りにも個性があります。
長い時間眠る人、少しの夜更かしさえできないくらい決まった時間に就寝する人、一日くらい徹夜しても元気な人…。
不眠症は、こういった人達の中の「睡眠時間にこだわらないタイプの人」ではなく睡眠に障害が出ている状態で、いわゆる睡眠不足なので本人もとても辛い症状に悩みます。
寝るべき時間、心身の休息として使うべき時間に眠れなくとも必ず朝は来て、いつもの生活や仕事が待っています。
そんな中で眠気や倦怠感を抱えた身体と脳は思うように動かず、それがストレスになり、さらに悪循環へと進むのです。
とされていて、ストレスや不安は脳を「冴えてる」という状態にし、睡眠妨げとなる事が多いのです。
同じ「眠れない」にしても、「昨日は何故か一睡もできなかったから今日はよく眠った」というものではなく、「いつも上手く眠れない。だから毎日とても疲れてすごくストレスが溜まっている」という事が、ストレスや不安が睡眠の妨げになっているというものです。
一過性の不眠は、同じストレスや不安からくるものであっても自然と症状が緩和する事が多く、さほど心配は要らないのですが一ヶ月以上続くようなら慢性化しているので「不眠症」という状態で心身共にとても疲れていて、日中の活動に支障が出る事となります。
関連記事
眠りの仕組みと不眠症
睡眠は「疲れたから眠くなる」、「夜がくると眠くなる」という2種類の仕組みによってうまくバランスを取りながら成り立ちます。
疲れたから眠くなるというのが、仕事をたくさんしたとか、昨日は少ししか寝なかったとか、たくさん本を読んだとか。身体が疲労や睡眠不足を感じて睡眠を起こします。
今日は凄く早起きして仕事に行って残業までしたから…という場合、就寝してから起床するまでに前半は深い眠りに付くことが分かっています。
これは睡眠不足や身体と脳の疲労をバランスよく回復させるためで
と呼ばれています。
もうひとつの夜がくると眠くなるというもの。これは、さほど活動していなくても、ある時刻になると眠くなり、ベッドに入ると朝まで眠れること。
もしも昼間、疲れていて時間に余裕がたくさんあったとしても7~8時間眠れるかというと、眠れません。これが、夜がくると眠くなるという事で、「体内時計機構による睡眠調節」です。
この二つのうち、片方でもうまく働かなくなると「疲れているのによく眠れない」、「夜中に目を覚ます」といった不眠症状が出てきます。不眠の症状が出ると、人は
と焦ります。同時に明日の不調も目に見えて不安を煽り、
ですが、意外と不眠症に悩む人に多いのが、睡眠の仕組みです。眠れない!明日仕事なのに!そう焦って余計眠れなくなる前に、この仕組みを理解して、焦らずに自然と眠れるのを待つ事ができたり、冷静な早めの対処ができるようになります。
先ずは、眠れなかったら一度ベッドから出てみて静かな夜を楽しんでみるのもひとつの手です。
眠れないと考えずに、まだ眠くないからそのうち眠くなるだろうと考えるのです。それでも2~3日全く効果が無かったら医師に相談してみましょう。
不眠症の仕事での影響
寝れないという不健康状態をいち早く改善させなければいけないのは勿論ですが、その影響が自身の仕事にも直結する深刻な問題です。
寝不足な状態で仕事する事は誰にでも経験ある事と思いますがそれが毎日となれば深刻です。
常に集中を求められる運転する仕事ならば大問題で大きな事故を招く可能性だってあります。運転手という仕事には当然就けません。
もちろん運転以外の仕事でも弊害は沢山あり労災につながる事になるかもしれません。
昼勤、夜勤、そして職種もいろいろありますが物忘れも多くなり会社に大きな損害も与えるかもしれません。
体調不良も起こりやすく欠勤、下手をすれば働けない状態になるかもしれません。その結果、退職を余儀なくされる可能性も否定できません。
不眠症の状態での転職も難しく経済損失は計り知れません。不眠症の問題は人生をも大きく狂わせる可能性もある怖い病気です。
仕事に支障をきたす不眠症はいち早く治療し改善させる必要があります。